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読書日記 2010-088[★★★★★]考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則
バーバラ ミント グロービスマネジメントインスティテュート
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 1224

以前、クリティカルシンキングを読んで、類似の本はもう良いかなぁと思って読んでいなかったのですが、本格的にプロ演の本分を書き始める前にぜひしっかり読んでおきたかった本です。読んで良かったです。読んだからすべてが完璧にできるとはぜんぜん思えませんが、論理的に考え、論理的に説明するための基本として、これからいつも手元に置き、何度も読みなおしていきたいと思います。

読書日記 2010-087[★★★★☆]すべては一杯のコーヒーから

すべては一杯のコーヒーから (新潮文庫)
松田 公太
新潮社
売り上げランキング: 2130

タリーズコーヒージャパンの創業社長の松田公太さんの自伝。すごく元気のでる話。アントレプレナーシップです。政治家にはもったいないなぁと思うのは私だけかな。

読書日記 2010-086[★★★★☆]売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則

売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則
アル ライズ ジャック トラウト
東急エージェンシー出版部
売り上げランキング: 1459

ジーニー本のJack Troutが1994年に書いた本。マーケティングの根底に流れる法則をまとめています。どれも、そうだよねという内容ばかりです。実践できるかどうかは難しいことではありますが。

一番手の法則、カテゴリーの法則、心の法則、知覚の法則、集中の法則、独占の法則、梯子の法則、二極分化の法則、対立の法則、分割の法則、遠近関係の法則、製品ライン拡張の法則、犠牲の法則、属性の法則、正直の法則、一撃の法則、予測不能の法則、成功の法則、失敗の法則、パブリシティの法則、成長促進の法則、財源の法則の22個です。

新たに消費者の心の中に認識されたセグメントに一番最初に入り込み、決してそこから遠くに離れない。そして、集中的に多くの財源を投入して消費者の知覚を維持するということです。

マーケティングとは商品の戦いではない。知覚の戦いなのである

は、その通りと思いました。

読書日記 2010-085[★★★★☆]ロジカル・ライティング

ロジカル・ライティング (BEST SOLUTION―LOGICAL COMMUNICATION SKILL TRAINING)
照屋 華子
東洋経済新報社
売り上げランキング: 5928

「ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル」の続編にあたる本。

そろそろプロ演も佳境に近づき、今まで考えたことや調査したことから、人に説明する文章を作り上げる段階になってきました。これまでもロジカルに文章を作り上げようと努力してきたつもりですが(Blogやtwitterは別!)、ちょっと長めの文章を書くので、再度基本をおさらいということで勉強。

「MECE」、「So what?」、「Why so?」でロジカルにストーリーを作り、それをひとつの文章にするために、どのような準備をしたり、読み始めの導入部分に含まれなければいけない内容のことや、日本語表現のことなど、勉強になりました。さて、チェックリストを使って自分が書いた内容を推敲していきたいと思います。

読書日記 2010-084[★★★☆☆]「うつ」からの社会復帰ガイド

「うつ」からの社会復帰ガイド (岩波アクティブ新書)
岩波書店
売り上げランキング: 29376

うつというわけではありません。ジェネラルマネージメントの一環ということで学習です。現代ではこういうのは基礎知識として身につけておかないと。

読書日記 2010-083[★★★★★]その数学が戦略を決める

その数学が戦略を決める (文春文庫)
イアン エアーズ
文藝春秋
売り上げランキング: 1081

Igarashi先生に紹介されて読んだ本です。合理的な意思決定を行うために、統計というツールがどのような力を与えてくれるかがまとめられています。特に、コンピュータの処理速度が向上し、データ集計の方法が多様化、高度化、大容量化してきた現代で、それ以前では考えられなかったレベルでの統計処理が行われ、その有用性が専門家の限界合理性を超えていることがまとめられています。

しかし、すべてが絶対計算にとってかわられると言っているわけではありません。もちろん。専門家の英知は、ひとつひとつ事象の対処に費やされるのではなく、分析のフレームを作り出すときにこそ生かされるべきだということです。つまり、

未来は直感と数字の両方を扱える人々のものだ

ということです。専門家の直感と絶対計算を行ききするという言葉で書かれていましたが、この感覚こそが現代の合理的な意思決定に欠かせない姿勢だと思いました。例えば、2つの変数の相関係数が1に近いといっても、その2つの変数にどのような因果関係があるのか、もしくは擬似相関しているだけなのかということは、専門家の直感でなければ簡単には説明してくれないでしょうから。

本の内容としては、特に8章の「直感と専門性の未来」というパートが必読です。

それにしても、こういう本を「面白いよ」と軽くお勧めしてくださる先生が身近にいるってことは本当にすばらしいことです。感謝。

読書日記 2010-082[★★★★★]言われた仕事はやるな!

言われた仕事はやるな! (朝日新書)
石黒 不二代
朝日新聞出版
売り上げランキング: 77447

Igarashi先生の講義「起業機会探索」は毎回様々な方をゲストでお迎えしてお話を伺うことができるQBSの名物授業ですが、12月17日は石黒不二代さんをお迎えします。とても楽しみなので本を先に読んでおきました。年末は忙しくなって読んでいる暇がなくなるかもしれなかったので。

IT関係のインタビュー記事などはいろいろなサイト(石黒不二代の「CIOは眠れない」とか)で拝見させて頂いておりますし、子育てをしながらキャリアを作ってきた人物として尊敬しています。

本ですが、一言でいうと「パワフル!」。今、自分が弱いなぁと感じている部分をグサッと突かれることがたくさん書かれていました。「言われた仕事」はやらないことにしたいと思います。

ルールの中でコミットした仕事に対して最高のパフォーマンスで実行する。プロフェッショナルということですね。講義でそのパワフルさを体感するのを楽しみにしています!

読書日記 2010-081[★★★★☆]生産財マーケティング

生産財マーケティング
生産財マーケティング

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高嶋 克義 南 知惠子
有斐閣
売り上げランキング: 147176

法人営業「力」を鍛える」に引続き、生産財のマーケティングに関する本です。「法人営業「力」を鍛える」が顧客に近い営業を主体とし、それを組み立てるマーケティング戦略も大切ですよ、という内容でしたが、この本はマーケティング戦略自体の話がメインです。

「営業体制の構築」、「取引関係を構築」、「依存関係を管理」、「潜在顧客を開拓」など、消費財のマーケティングではそれ程出てこない内容も多く触れられています。すごく納得した内容としては、消費財と生産財のマーケティングの違いが、①合目的性、②継続性、③相互依存性、④組織性が原因であるということでした。このために、通常のマーケティングとは違った目線が必要です。

勉強になりました。

読書日記 2010-080[★★★★★]HIS 机二つ、電話一本からの冒険

HIS 机二つ、電話一本からの冒険 (日経ビジネス人文庫)
澤田 秀雄
日本経済新聞社
売り上げランキング: 33614

もうすぐ(今度の日曜日!)に、講演で福岡にいらっしゃるHISの澤田さんの本です。HIS立ち上げ、その後の履歴がまとめられています。そのときに、どう考え、どう行動し、どういう結果を得たのかが分かります。それに加えて、業界外の人間には分かり難い旅行業界の話も説明されていて勉強になりました。

講演、すごく楽しみにしています!

読書日記 2010-079[★★★★☆]マーケティング・インタビュー 問題解決のヒントを「聞き出す」技術

マーケティング・インタビュー 問題解決のヒントを「聞き出す」技術
上野 啓子
東洋経済新報社
売り上げランキング: 54455

プロジェクト演習でインタビューに行きます。インタビューは初めてなので、基本的な方法論をサラッと予習です。本1冊読んだくらいでは完璧にはなりませんが、これからに向けた基礎知識ということで。

まず、なぜインタビューが必要かというと、定量的には測ることができない定性的な消費者の感情、イメージをつかむためです。「人は自分自身で何が欲しいのか、分かっていない」と言われますが、そのヒントをつかむのがインタビューと言えます。感情ベネフィットに気をつけます。

インタビューでは、言語以外の情報を読み取ることが大切ですが、具体的には「沈黙」「語らなかったこと」「抑揚、語気、表情、しぐさ」に気をつける必要があります。沈黙には「呆然」「不明」「一時停止」「嫌悪」「躊躇」「遠慮」「自明」の7種類があり、それぞれに適切に対処する必要があります。意図的に語らなかったことを聞くためには、インタビュー項目の順番に気をつける必要があります。抑揚などの非言語コミュニケーションを読み取るには、いろいろ方法が書かれていましたが、経験が必要だと思います。今後、少しづつ身につけようと思います。

インタビュアーが守るべき原則は「思い込みに囚われない」「まず受容の態度」「個の追求」です。そうしないと、リアリティを確認・発見できないです。黒澤監督の「羅生門」の例がありました(映画、ずっと見てないなぁ。。。)。

次に、事前準備として、インタビュー対象の選択方法が説明されていました。グループ内の同質性を確保すること、その際分析の視点によって同質性が変化することを気をつけます。時間的、費用的な制約もありますが、目的を明確にすることで良い解を見つけなければいけません。母集団を正確に把握し、セグメント分けをしっかり定義するということだと思います。このへんは統計的な考え方です。

事前準備としては、インタビュー・ガイドが重要です。質問項目、時間配分、聞き方のガイドを作っておくと、インタビューに安定感がでて、答える方も安心できます。インタビュー・ガイドを作る際は、「できるだけオープン形式の質問で」「全体的な質問から始め、掘り下げた質問へ」移行するように気をつけます。また、質問のオーダーバイアスには十分気をつけないと回答にバイアスがかかる危険性があります。

そして、実際のインタビュー時における注意点が書かれていました。開始時に「ラポールを構築」し、「あいづち」で回答を促していきます。対象者の言葉をどう受け取っていくかは経験の部分が大きいと思いました。ここらへんは実践あるのみです。

最後に、語りにくいイメージを探る技法として、「アナロジー」「役割演技法」「コラージュ」「仮定法」が紹介されていました。これは次のステップです。

さて巨人の肩に乗りました。あとは実践です。