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読書日記 2010-070[★★★★☆]ハーバードで教える人材戦略

ハーバードで教える人材戦略―ハーバード・ビジネススクールテキスト
M. ビアー P.R. ローレンス R.E. ウォルトン B. スペクター D.Q. ミルズ
日本生産性本部
売り上げランキング: 135656
おすすめ度の平均: 5.0

5 「人材管理」の原典
5 再注目されるべきHRMの良書
5 HRMのバイブル

ヒューマンリソースマネジメントのバイブルです。ジェネラルマネジメントがHRMの専門家と話すときに必要となる知識が体系的にまとめられています。日本語版が1990年の発行なので古い本ですが、内容は今でも通じることが書かれています。

この本の醍醐味は7章の「HRM制度の統合」の部分だと感じました。企業の理念、ビジョン、戦略から、各種制度のトレードオフを考えながら、今、企業が求めるHRM制度を導き出す過程が書かれています。現在の人事の専門家は、ここまで考えてHRM制度を作るんだなぁと感動しました。専門外なので分からないことだらけでしたが、読んで良かったです。さすが、経営の古典です。

読書日記 2010-069[★★★★☆]この「社則」、効果あり。

この「社則」、効果あり。 (祥伝社新書)
柳澤 大輔
祥伝社
売り上げランキング: 12788
おすすめ度の平均: 4.5

4 小手先じゃないよ!
4 お疲れ様に最適
5 美味しい本。
2 口コミが発生しやすい違和感がある変わった制度
5 記念日に10万円支給も! 社則は使いよう

どこかのテンプレートを丸々コピーした社則からではなく、企業を規律正しく効率的に動かすためだけではなく、企業を「面白く、魅力的」にするためのルールです。ここまでやるためには、経営者が心のそこからその企業と社員を大切に思っている必要があります。

読書日記 2010-068[★★★☆☆]「勝ち組企業」の就業規則

「勝ち組企業」の就業規則 (PHPビジネス新書)
下田 直人
PHP研究所
売り上げランキング: 28280
おすすめ度の平均: 4.0

3 起業家の必読書かもしれないが、勝ち組かどうかは不明
5 従業員思いの良書
3 マネジャー層にもお薦め
5 会社の魅力を出す手段会社の
4 労務以外の人も

御社では雛形就業規則を使っていませんか?

はい。使っています。

ちょっと気になって読みました。就業規則というよりは、労働環境に関する簡単な勉強です。
結局、経営者が従業員をどれだけ大切にしているか、思っているかが、就業規則には表れてくるということです。就業規則は総務の仕事ではなく、経営者の仕事だと感じました。

読書日記 2010-067[★★★★★]ゲーム理論で勝つ経営 競争と協調のコーペティション戦略

ゲーム理論で勝つ経営 競争と協調のコーペティション戦略 日経ビジネス人文庫
B・J・ネイルパフ A・M・ブランデンバーガー
日本経済新聞社
売り上げランキング: 139987
おすすめ度の平均: 5.0

5 名著
5 最強のビジネス本
5 内容も充実。読み物としても面白い
5 経営者の必読の書
4 「ビューティフルマインド」で考える企業経営

以前よりゲーム理論は単純に興味から大好きでいろいろな本を読んできましたが、この本はその中でもトップクラスです。数式も一切出てこないし、いろいろビジネスの事例を紹介しながら理論を紹介してくれるので本当に楽しめました。その中でも抜群に面白かった例を紹介します。

ビジネススクールにおいて、アダムはMBAコースの26人の学生と、あるカードゲームを行っている。アダムは26枚の黒のカードを持ち、そのうえで、それぞれの学生に、1枚ずつ赤のカードを配った。学部長は、寛大なことに2600ドルもの賞金を提供してくれている。詳しくいうと、その学部長は、アダムであれ学生であれ、黒のカードと赤のカードとの1枚ずつのペアを作って提出したものに、100ドルの賞金を与えるとしているのである。
これがゲームの構図である。アダムと学生とは、自由に交渉を行ってよい。ただ1つの条件は、学生が団結して、団体で交渉を行ってはいけないということである。どの個人と個人も、1対1で交渉を行わなければならないのだ。結果はどうなるか。

結果は、アダムが1300ドルを得て、26人の学生はそれぞれ50ドルを得ます。典型的なゼロサムゲームで総額は2600ドル。このゲームは一見1対nのゲームのようであり、アダムに交渉力があるように見えますが、実際は1対1のゲームが26個あるだけで、26個のゲームにおいて交渉力も対等です。したがって、26個のゲームで100ドルを半分に分け合う結果になります。

ここからが面白いのですが、アダムが取った交渉の手段は「3枚の黒カードを捨てる」というものでした。3枚捨てると全体のパイは2300ドルと300ドル少なくなります。しかし、これは1対nのゲームとなり、n同士(26人の学生同士)で競争が生じます。つまり、3人の学生は1ドルももらえないという状況になり、26人の学生は我先に交渉を終わらせようとします。そうすると、アダムは26人の学生に対し強い交渉力を持っているので「赤カードを10ドルで買い取る」というような有利な条件で交渉することができます。学生の立場からはゼロに比べたら10ドルでも貰ったほうが得なので。その結果、90ドル×23ペア=2070ドルをアダムが得ることができます。

あえて全体のパイを減らすことでゲームのルールを変えるというこのやり方は、ビジネスの世界でも例があります。この本に載っていた例は、ファミコン時代における任天堂とトイザラスの交渉でした。5F的にはBuyerの力が大きくなると、より大きなBuying Powerを持つことになります。当時、トイザラスはかなり規模を拡大しており「大量に仕入れるから値段を下げろ」という要求を各メーカーにしていました。任天堂にとっても大きな顧客であるトイザラスは利益を取り合う「競合」でした。そこで任天堂がとった戦略は「あえてソフトの供給量を下げる」というものでした。ライセンスの保護チップの生産量によって供給量をコントロールし、供給不足を戦略的に作り出すことにより、任天堂はトイザラスに対して「定価でなければ売らないです」と交渉力を持つことができました。ゲームの構造は26枚のカードゲームと似ています。

いつもそうなのですが、ゲーム理論に関して考えると世界が違って見えます。家庭での何気ない会話(例えば、お皿どっちが洗う?)も交渉だと感じて、今どちらに交渉力があるのか、どうやったらゲームが変化するのかと考えてしまいます。面白い理論です。この本、まだまだ書き切れないくらい面白い理論や事例が載ってます。とてもお勧めの本です。

「経営に関する体系的な知識の習得」に関する棚卸し

ビジネススクールに入学した大きな目的の一つに「経営に関する体系的な知識の習得」がありました。入学前まで経営(正確にはエンジニアリング以外全部)と接点がまったくなく、知識ゼロからのスタートだったので、2年間で集中的に学びたいという気持ちでした。必死で学んできたつもりですが、学生生活もあと半年。「MBAだったら、これは読んでるよね!」的な知識は、できる限りおさえておきたいです。

そこで下の本のリストを参照しました。結果、駄目です。元々がまったくのゼロからのスタートですから、完璧は最初から求めていませんが、13冊/47冊(28%)はちょっと低調です。

トップMBAの必読文献―ビジネススクールの使用テキスト500冊
グローバルタスクフォース
東洋経済新報社
売り上げランキング: 28777

厚く、難しい本が多いですが、興味のある分野だけでもおさえていきます。読めない分野は、少なくとも代替する本だけでも学んでおきたいと思います。

更新履歴

14冊/47冊(30%) 2010/9/4更新
15冊/47冊(32%) 2010/9/9更新
16冊/47冊(34%) 2010/9/23更新
17冊/47冊(36%) 2010/11/24更新
18冊/47冊(38%) 2010/12/7更新
19冊/47冊(40%) 2014/4/1更新
20冊/47冊(43%) 2014/4/1更新

読書日記 2010-065,66[★★☆☆☆]整理HACKS、クラウド仕事術

整理HACKS!―1分でスッキリする整理のコツと習慣
小山 龍介
東洋経済新報社
売り上げランキング: 14171
おすすめ度の平均: 3.5

4 小技が満載
4 今の時代に必要な整理術
4 人生プロセス改良術
4 出来ることから、一つずつ。
2 いまひとつ。

残業ゼロ! 時間と場所に縛られない クラウド仕事術 (アスカビジネス)
岡田 充弘
明日香出版社
売り上げランキング: 20629
おすすめ度の平均: 4.0

5 「これからの新入社員の教科書」
3 書いてる事、実は体得していた(笑)
2 クラウドに関する記述は少なめ
5 読みやすい
3 新人・若手向きかな

最近、かなり重めの本ばかりを読んでいたので、気分転換に読みました。ほぼ実践していることばかりでフムフム、そうだね、という感じで。

読書日記 2010-064[★★★★★]実行力不全 なぜ知識を行動に活かせないのか

実行力不全 なぜ知識を行動に活かせないのか (Harvard business school press)
ジェフリー・フェファー ロバート・I・サットン
ランダムハウス講談社
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おすすめ度の平均: 3.5

4 言うは易し、行うは難し
3 日本人にとってはありきたりのことが書いてある
5 組織論
3 「行動する組織をいかに作るか」に関する8つのガイドライン
4 身体が動かない組織は、硬直していくということです

「構え銃、撃て、狙え」。この本の内容です。

読書日記 2010-063[★★★★★]ドラッカー名著集2 現代の経営[上]

ドラッカー名著集2 現代の経営[上]
P.F.ドラッカー
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 1700
おすすめ度の平均: 5.0

5 経営というものがスッキリと見えてきた気がする
5 『マネジメントとは何か』を問う古典的名作
5 経営者ではない私でも読んで良かった
5 経営学の祖、不朽の傑作
5 マネジメントの偉大なる古典

夏休みにじっくり読もうと思って、取っておいたドラッガー本。結局、夏休みに仕事が入り、いつもどおりバタバタと読みました。経営とはという根本的な問いに答える数少ない本だと思います。さて、下はいつ読めることやら。

読書日記 2010-062[★★★★☆]バイアスを排除する経営意思決定―ビヘイビヤラル・ディシジョン・セオリー入門

バイアスを排除する経営意思決定―ビヘイビヤラル・ディシジョン・セオリー入門
マックス ベイザーマン
東洋経済新報社
売り上げランキング: 574075
おすすめ度の平均: 4.5

4 いい本です。
5 異常な意思決定防止策
4 意思決定理論の入門として最適

経営に限らず意思決定をする際に、人はさまざまなバイアスを受けています。それらが体系的に(ブラックリストとして)まとめられています。経営意思決定論に関するケロッグの教科書です。私の前知識が少ないことと、頭の回転が遅いことで、読むのにかなり時間がかかりました。難しかったです。

さて、最後の章で下のように書かれています。

「単なる経験からのフィードバックではネゴシエーターに影響を与えるさまざまなバイアスを完全に取り除くことはできない」

そして、次のようにも書かれています。

愚か者は経験以外から何も学ぼうとしない

2つあわせると、「愚か者はいつまでたっても、どんなに痛い目にあってもバイアスを取り除くことはできない」ということでしょうか。そういう意味でMBA的に理論を学ぶことには意義があると思います。最近、やはり一番大切なのは「人間力」だなぁと再認識することが多いですが、最後の一歩のところで「人間力」が生きるのであって、理論や技術を持っていなければ勝負の場面にも行きつかないというのは当たり前のところだと思います。

本の中で、さまざまなバイアスのかかった状況での意思決定の事例が説明されます。客観的に考えると、絶対にしないだろうと思う意思決定も、当事者になるとやはりそうも言ってられないのかもしれません。人が陥りやすい間違いを理論的に抑えておくことで、完璧ではないけれども、より最適な意思決定をできるようになるでしょう。

最後に書かれている文章が最も面白かったので紹介します。

古い問題に新しい解答を用意するよりも、新しい問題をみつけるほうがより重要なのかもしれない。

現在のフレームに囚われず、新しいフレームを見つけることができれば、本来の目的をより簡単に達成することができるということです。確かに!

読書日記 2010-061[★★★☆☆]不祥事はなぜ繰り返されるのか―日本人のためのリスク・マネジメント

不祥事はなぜ繰り返されるのか―日本人のためのリスク・マネジメント (扶桑社新書 21)
武井 勲
扶桑社
売り上げランキング: 144883
おすすめ度の平均: 4.0

4 概要を述べた入門書
4 人生はリスクマネジメントです

QBSの授業「経営リスク・マネジメント」の事前課題ということで読みました。企業のリスク、リスクマネジメントだけでなく、一般的なリスク、リスクマネジメントの概略です。
授業を楽しみたいと思います。