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読書日記 2010-026 [★★★★☆]一勝九敗

一勝九敗
一勝九敗

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柳井 正
新潮社
売り上げランキング: 5041
おすすめ度の平均: 4.5

5 実践経営・マネジメント書として、とても満足
5 ほとんど成功しないと言いきれる思い
4 機能という名の打ち出の小槌
4 大切なのは「失敗の質」
5 ユニクロの成長力を知る。

一冊で柳井ファンになってしまうくらい柳井氏の魅力がつまった本です。
ファーストリテーリング創業から2003年までの歴史と、どのような思いで経営が行われてきたかが描かれています。

経営計画、人材、情報システム、新規店舗開発、上場、マーケティング、品質管理、経営理念、組織論、世代交代など、経営に関わる各種の項目が、柳井氏なりの目線で、柳井氏の方法として説明されています。
全部が全部、どの業界にも通用するわけではないですし、正解でもないのですけれど、勉強になりました。

すべてマニュアルで判断するのではなく、マニュアルにないことに直面した場合、まず「良識」で判断すべきなのだ。マニュアルは原則を書いたもので、本来、仕事の最低基準ラインの底上げのためにある。

ファーストは即断即決という意味。間違ったり失敗してもいいから、早く判断して早く実践すべきだと思っている。

オール・ベター・チェンジ(ABC)改革。

魅力ある人です。

読書日記 2010-025 [★★★★★]ハイテク・スタートアップの経営戦略

ハイテク・スタートアップの経営戦略
田路 則子 露木 恵美子
東洋経済新報社
売り上げランキング: 29473

QBSのIgarashi先生の本です。

アメリカ、台湾、日本のスタートアップを取り巻く環境と、ハイテクスタートアップ13社の事例を紹介した本です。
バイオ、半導体、ICT業界を取り上げています。

バイオは馴染みが無い分野なので勉強になりました。
ただ、サイエンス・リンケージが高く、極端に大きな投資が必要になるので、頭の体操にはなりましたが参考になることはちょっと少なかったです。

さて、気になったところです。

理工系出身でMBA保持者という経営幹部候補として理想的な学歴

本当に仕事ができるかどうかと学歴はほとんど関係ないですが、投資を受けることができる可能性は大きくなります。
私の「工学博士」も名刺交換の時の話題にはできるので、役に立ってます。

急成長を志向するハイテク・スタートアップの例に違わず、バンゴーにおけるマネジメントチームも、過去の同業種での経験があるエキスパートを起用しているところに特徴がある

マネジメントチームと過去の経験。必要です。
それに対して、日本の起業家像はこんな感じです。

平均的起業家像は、大学の理系学部を卒業し、大手企業で製品開発に20年従事し、平均42歳で最初の起業を行う。しかも、経営は単独で行う傾向が強く、米国流のマネジメントチームを持たないというものであった

何だがイメージできます。

「自分の好きな研究開発に集中できる場所」を作り出すことを起業の目的とする傾向が強い

まさにイメージできます。
自分ではローリスク・ローリターンのつもりでも、逆にリスクを高める原因になっているのは会社をつぶすときに気づくのだと思います。

技術者出身の経営者がしばしば陥りがちな罠、つまり、技術蓄積に注力して自社製品を育ててNIH (Not Invented Here:ここで開発されたものではない)症候群を引き起こす

私は技術者なので、特に気をつけるべし!です。

①創業期からのグローバル展開
②柔軟なキャリアパス
③出口戦略の多様性

今後はこの3つに注意します。

読書日記 2010-024 [★★★★☆]ハーバード・ビジネス式 マネジメント – 最初の90日で成果を出す技術

ハーバード・ビジネス式 マネジメント - 最初の90日で成果を出す技術
マイケル・ワトキンス
アスペクト
売り上げランキング: 117069
おすすめ度の平均: 4.5

5 経営幹部就任90日で確かな成果を出して行くための指南書
5 新しいポジション、最初の90日をどう戦略的に過ごすか?
4 外資系企業のマネージャー候補者に最適の本
5 転職者必読!
3 コンパクトにまとまってます

新年度で会社内での役割も微妙に変わりました。
今年度の自分自身の会社内でのテーマは「マネジメント力」なので、早速良さそうな本を読みました。

この本は、「リーダーが移行期をスムーズに乗り切れるよう、体系的なフレームワーク」を提供してくれます。

なのですが、よくよく読んでいくと、特に「移行期」だけのフレームではなく、一般的なマネジメントに関するフレームでした。
常に新しい状況に自分が置かれていると考え、常に90日で結果をだすのだという意識自体がリーダーに必要なのだと思います。

私の弱い面を体系的に見直すことができて、とても良い本でした。

読書日記 2010-023 [★☆☆☆☆]クラウド時代と<クール革命>

クラウド時代と<クール革命> (角川oneテーマ21)
角川 歴彦
角川書店(角川グループパブリッシング)
売り上げランキング: 534
おすすめ度の平均: 3.0

2 いったいなにが言いたいの?
3 日本版「クラウド」の必要性を説くが
4 クラウド礼賛ではない「クラウド時代」提言書

「フリー」にならって発売前に、無料で中身を全部見ることができました。期間限定。その後、売れているのでしょうか?

「フリー」が大胆な無料戦略で成功したと話題になりましたが、結局は無料であろうが、有料であろうが中身次第というのが、消費者の本心だと思います。
なんでも低価格化と話題になりますが、本当は価格自体の重要度が無くなってきているだけではないでしょうか。

それにしても、タイトルの中に”<”や”>”を使うというのは、htmlを意識していない証拠で、IT的にどうなんでしょうか。誰か注意してくれなかったのでしょうか。

読書日記 2010-022 [★★★★☆]ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則
ジェームズ・C. コリンズ
日経BP社
売り上げランキング: 1201
おすすめ度の平均: 4.5

4 わかりやすいです。
4 グレートな会社になるには?
5 GREATな一冊!
5 時々読み返したい本
4 スピリチュアルにも書かれた経営書

何度も読み返したい本の一冊です。

第五水準の指導者は成功を収めたときは窓の外を見て、成功をもたらした要因を見つけ出す。結果が悪かったときは鏡を見て、自分に責任があると考える

「窓」と「鏡」。

飛躍した企業は、最高の人材を最高の機会の追及にあてており、最大の問題の解決にはあてていない。比較対象企業はその逆の行動をとる傾向があり、問題を解決しても無難になるだけで、偉大になるには機会を追求するしか道がない事実を認識できていない。

わが社は。。。

どれほどの困難にぶつかっても、最後にはかならず勝つという確信を失ってはならない。そして同時に、それがどんなものであれ、自分がおかれている現実の中でもっとも厳しい事実を直視しなければならない。

「ストックデールの逆説」。私は前者が苦手です。

コッテージ・チーズを洗う

1つを選べといわれたら、この言葉とエピソードが一番好きでした。

たしかに技術は重要だ。<略>しかし、技術そのものが偉大な企業への飛躍や偉大な企業の没落の主因になることはない

技術屋としては、耳が痛い言葉です。

偉大さの永続のためには基本的価値観が不可欠だが、基本的価値観がどのようなものなのかは特に重要ではないように思えるのだ

著者も意外と書いていましたが、意外な結果でした。

悪いBHAGは虚勢によって設定されたものであり、良いBHAGは理解によって設定されたものである

わが社は。。。2

ビジネスでも人生でも、完全な失敗以外でもっとも危険なのは、成功を収めているが、なぜ成功したのかが分かっていない状態だ。

ビジネスで成功したい!と強く思って行動しています。

読書日記 2010-021 [★★★★☆]マイクロソフト戦記―世界標準の作られ方

マイクロソフト戦記―世界標準の作られ方 (新潮新書)
トム佐藤
新潮社
売り上げランキング: 53403
おすすめ度の平均: 4.5

4 1980年代後半から1990年前後までのMSXの失敗からWindowsの成功に関して記述している。
4 西和彦アスキー元社長の部分は面白かったです
4 私記・Win世界標準への道
3 当時の当事者が書いた本
3 マイクロソフトの憂鬱

WindowsがPC業界でデファクトを獲得していく過程をつづった本です。
実際に中からの目線で書かれた本で臨場感がありました。
それにしても、有名な開発者の名前がこれでもかというくらいに出てきてエンジニア的にはさらに面白かったです。
朱先生の授業の前に読むべきでした。

気になったところをひとつ。

デファクトを作るためには、2つの重要な能力が必要だ。<略>ウィンドウズの場合は、マイクロプロセッサ技術、メモリ、ハードディスク、<略>など様々な技術的要素を必要としており、これらのテクノロジーの今後の展開を技術仕様書レベルで理解しておくことである。今の時代で言えばWEB2.0の技術は、<略>最新技術仕様(スペック)を読まないとビジネスはできない。

日本の技術系会社にはスペックレベルで技術を理解できる「偉い人」がどれくらいいるのでしょうね。ここら辺が日本のガラパゴス化の原因だと思っています。

読書日記 2010-020 [★★★★★] 小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則

小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則 (ハヤカワ新書juice)
ジェイソン フリード デイヴィッド・ハイネマイヤー ハンソン
早川書房
売り上げランキング: 148
おすすめ度の平均: 4.0

4 大きな組織が悪というわけではない
4 Small is Beautiful!
5 今後の仕事の仕方に大きく影響を与えるだろう本
4 自分の仕事を濃いものにするためのヒント

エンジニアなら必ず聞いたことがある37signalsという会社の経営に関する本です。37signalsは知らなくても、Ruby on Railsは知ってますよね?

読んでいる間、ずっとイノベーションのジレンマを思い出していました。こういう会社が破壊的なイノベーションを起こし、大企業から顧客を奪っていくのです。

印象的だった箇所をピックアップします。

競争相手を打ち負かすには、なにごとも相手よりも「少なく」しかしないのだ

ピストやフリップの例があげられていましたが、まさに破壊的イノベーションです。

何人かを満足させるために上級者向け機能を加えることは、まだなれていない人たちを怖気づかせてしまう

そして、「顧客を(あなたよりも)成長させよう」と言っています。まさに、顧客の声を聞き過ぎないというクリステンセンさんの意見にピッタリです。

軽く、シンプルに、スマートに。こういう仕事のスタイルが理想です。

読書日記 2010-019 [★☆☆☆☆] 経営戦略を問いなおす

経営戦略を問いなおす (ちくま新書)
三品 和広
筑摩書房
売り上げランキング: 13647
おすすめ度の平均: 4.5

5 経営戦略は人に宿るアートだ!
5 均整、と言えば、旧自動二輪限定解除技能試験の美しさ
4 戦略とはなんぞやを噛み砕いて理解できる
4 損なし
5 経営戦略は人に宿る

Amazonですごい評価が高い本です。
ということで、私が出来損ないなだけだと思いますが、あまり面白くなかったです。

多くの本で書かれている経営戦略の考え方やフレームをことごとく打ち砕いていくやり方は痛快で面白いですが、「で、結局どうすればよいの?」という質問に、経営は人に宿る「アート」だという答えには納得がいかないです。
もちろん、「人」が大切というのは十分分かっているのですが、最後の最後まで「人」に頼らずに経営する方法をみんな捜し求めて、経営を学んだり、研究したりしているのではなかったのでしょうか?

最初に数値がひとつ出てくるだけで、その後は独自の考えが並んでいるという書き方も好みではなかったです。

読書日記 2010-018 [★★★★☆] MBAビジネスプラン

MBAビジネスプラン
MBAビジネスプラン

posted with amazlet at 10.03.26
グロービス
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 8706
おすすめ度の平均: 4.5

4 起業に向けたFAQが充実した良書
5 基本の一冊!
5 最初の一冊!
4 如何に人を巻き込むのか。コミュニケーションおよびマネジメントのツールとしてのビジネス
4 就職活動ケーススタディー対策なんかに

ビジネスプラントは「これから始めようと考えている事業(あるいは始まって間もない事業)」に関し、基本的なアウトラインを体系的にまとめた文章」のことです。
QBSのプロジェクト演習は、ビジネスプランで行こうと思っているので、まずは基本からの勉強です。

すっきりまとめられていて分かりやすかったです。

で、本ばかり読んでいても身につかないのでビジネスプランを書く練習をしたいと、ゼミ生で話し合いました。

ケースを探しています!

読書日記 2010-017 [★★★★★] プロフェッショナル・アントレプレナー 成長するビジネスチャンスの探求と事業の創造

プロフェッショナル・アントレプレナー 成長するビジネスチャンスの探求と事業の創造 (ウォートン経営戦略シリーズ)
スコット・A・シェーン
英治出版
売り上げランキング: 83421
おすすめ度の平均: 3.5

2 実務には役に立たないだろうし、理論書としても薄い。
3 「ビジネス」って、何…?
4 ビジネスの基本に立ち返り、本道を行くことの需要性
5 実用的良書
1 当然の帰結

特にテクノロジーを扱う起業に関するまとめ本。内容はいろいろな本の理論を集めており、特に目新たらしいものではないが、きっちりまとまっており勉強になりました。

10の鉄則!

1.有利な産業を選ぶ
2.価値あるビジネスチャンスを発見する
3.テクノロジーの進化を制する
4.本当の市場ニーズを発見し、それを満たす
5.購入者の意思決定と、市場の力学を理解する
6.既存企業の弱みにつけ込む
7.知的財産を管理する
8.イノベーションの利益を専有する
9.最適な事業体制をとる
10.リスクと不確実性に対処する

この本に上げられるチェック項目をすべて満足するチャンスがすぐに見つかるとは思えませんが、そうでなかった場合はどこに弱みを抱えていて、どこが強みなのかを理解して起業するだけで結果は大きく違うのだと思います。

「起業機会探索」の前に読んでいれば、イエロージャージを独占できたかもしれないなぁと思いました。