読書日記 2010-083[★★★★★]その数学が戦略を決める

その数学が戦略を決める (文春文庫)
イアン エアーズ
文藝春秋
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Igarashi先生に紹介されて読んだ本です。合理的な意思決定を行うために、統計というツールがどのような力を与えてくれるかがまとめられています。特に、コンピュータの処理速度が向上し、データ集計の方法が多様化、高度化、大容量化してきた現代で、それ以前では考えられなかったレベルでの統計処理が行われ、その有用性が専門家の限界合理性を超えていることがまとめられています。

しかし、すべてが絶対計算にとってかわられると言っているわけではありません。もちろん。専門家の英知は、ひとつひとつ事象の対処に費やされるのではなく、分析のフレームを作り出すときにこそ生かされるべきだということです。つまり、

未来は直感と数字の両方を扱える人々のものだ

ということです。専門家の直感と絶対計算を行ききするという言葉で書かれていましたが、この感覚こそが現代の合理的な意思決定に欠かせない姿勢だと思いました。例えば、2つの変数の相関係数が1に近いといっても、その2つの変数にどのような因果関係があるのか、もしくは擬似相関しているだけなのかということは、専門家の直感でなければ簡単には説明してくれないでしょうから。

本の内容としては、特に8章の「直感と専門性の未来」というパートが必読です。

それにしても、こういう本を「面白いよ」と軽くお勧めしてくださる先生が身近にいるってことは本当にすばらしいことです。感謝。

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